表面処理の基礎知識|表面を科学する【株式会社ケミコート】

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化成皮膜について

塗装した鉄鋼製品の耐食性、密着性の向上を目的として施される化成皮膜には、代表的なものとして「リン酸鉄皮膜」と「リン酸亜鉛皮膜」があります。

リン酸鉄皮膜は非晶質の皮膜で下の写真のようなブルーカラーや黄金色といった干渉色の化成色を呈します。リン酸鉄皮膜を処理する前と後の表面を電子顕微鏡で拡大観察しても見た目の違いは分かりません。リン酸鉄皮膜が適正に化成しているかどうかは前述の化成色で確認します。リン酸鉄皮膜は、屋内家具を始めとした高度な耐食性を必要としない環境で使用される鉄鋼製品に適用されます。

写真1

リン酸亜鉛皮膜は結晶質の皮膜で下の写真の様な艶消しの灰色をした外観になります。

リン酸亜鉛皮膜試験片

リン酸亜鉛皮膜を電子顕微鏡で拡大観察すると、下の写真のような結晶が見られます。リン酸亜鉛皮膜が適正に化成していれば、鉄鋼の金属光沢が消えて灰色の化成色が確認できます。リン酸亜鉛皮膜は、屋外製品を始めとした高い耐食性が求められる鉄鋼製品に対して適用されます。

リン酸亜鉛皮膜結晶

近年、リン酸亜鉛皮膜と同等の性能を有する化成皮膜としてジルコニウム皮膜があります。化成処理後の外観は、下の写真の様な黄金色やブルーカラーなどの化成色となります。他の化成皮膜と同様に、化成皮膜の有無は外観によって簡易的に確認できます。リン酸亜鉛皮膜処理と比べて、表面調整工程が不要であることや発生スラッジ量が少ないことで廃棄物が少なくすむことなどからリン酸亜鉛皮膜の代替として採用されるケースがあります。

ジルコニウム皮膜試験片