塗装前処理設備の管理について|表面を科学する【株式会社ケミコート】

塗装前処理設備の管理について

塗装をした製品を製造する工場のラインにある塗装前処理設備を安定して高い性能を発揮させ続けるには日々の日常的な管理や点検、メンテナンスだけでなく、定期的な点検や消耗品の交換、補修が必要不可欠です。

塗装前処理薬剤に関して

塗装前処理ラインにおいて、前処理薬剤の管理は最も大事なことの一つです。薬剤管理の基本となるのが日々の濃度管理です。薬剤濃度の測定方法や標準濃度は塗装前処理薬剤メーカーで定めたものがありますので、そちらに沿って薬剤濃度を測定して標準濃度となるように濃度調整をすることが基本です。この時、日々の濃度測定結果や調整内容について記録していくことも圃場に大切なことです。記録をとることで薬剤の濃度変化の傾向や薬剤使用料の把握ができるようになり、次のようなメリットが得られます。
①日毎の濃度変化量や補給量を確認することができるため、濃度変化の傾向をつかむことができます。②適正な濃度測定の頻度を判断できるようになります。③濃度調整に必要な薬剤の量を把握できるため、過剰な在庫を用意する必要がなくなります。④塗装前処理工程でトラブルが発生した場合に薬剤に関する原因追及の手がかりの一つとなります。
いずれも安定したライン稼働、製品品質を保つことにつながる大切なことです。

薬品

薬剤は定期的にメンテナンスが必要となります。代表的なものとして次のようなものがあります。アルカリ脱脂剤にはワークに付着していた油やごみ、汚れが蓄積して汚れるために脱脂能力が低下してしまいます。汚れがたまったら薬剤を入れ替える必要があります。皮膜化成剤、特にリン酸亜鉛皮膜剤は皮膜化成反応の副生成物としてスラッジ、沈殿物が発生します。スラッジが蓄積していくと塗装前処理設備の配管やノズルなどを詰まらせる原因となったり、ワークに大量に付着してしまうことになります。そのため、通常は定期的に皮膜化成液をセットリングタンクに移送してスラッジを沈降分離して皮膜化成液から除去することが大事です。
このように塗装前処理設備を安定して正常に稼働させるために日々の薬剤管理が大切です。ご不明な点は薬剤メーカーや取扱店にお問合せ下さい。

滴定

塗装前処理設備に関して

塗装前処理設備に限らず、設備は定期的な点検やメンテナンスをしないと、ある日突然大きな故障やトラブルが発生してしまいます。多くの場合、そのような時に発生するトラブルは、小さな経年劣化や故障によって生じる不可が蓄積したことによる設備の寛容な部分での故障やトラブルとなっていることが多いです。
設備の寛容な部分、主要部分での故障は、製造ラインを動かすことができなくなってしまうだけでなく、復旧のために必要な作業や資材、費用も増えてしまいます。設備の点検、メンテナンスは、塗装前処理薬剤と同様に日々行うものだけでなく、定期的に実施することも大切です。
日々の点検、メンテナンスは、稼働に必要な搬送装置やポンプ、温調設備などが正常に稼働していることをチェックした上で、必要に応じて消耗品の交換や不具合箇所の補修を行います。定期的な点検、メンテナンスは、設備が稼働している間にはてをつけることができない部分を中心に実施します。定期点検やメンテナンスは、専門知識や技術が必要となる場所もありますので、設備メーカーへご相談ください。
ケミコートではお客様設備の安定稼働・延命化・総保全コスト低減を図るサービス「C-PLSS(C+):シープラス」をご用意しております。

配管

点検やメンテナンスを継続して実施することは、製造設備の安定した稼働や品質の維持につながるだけでなく、永く設備を使用していくためにも必要不可欠です。また、一定数量の消耗品や交換品を在庫として確保しておく事で突発的に交換が必要となる事態にも消耗品や交換品を手配する時間を省く事ができるため迅速に対応が出来るようになります。

パイプレンチ

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