すきま腐食|表面を科学する【株式会社ケミコート】

すきま腐食

すきま腐食とは金属製品における湿式腐食現象のひとつで、ボルト締結箇所や溶接個所など金属板同士の合わせ目など、すきま部分に発生する局部腐食のことです。すきま内は外部周辺よりも溶存酸素の供給が不十分になって酸素濃度が希薄になるので、酸素の濃度差により酸素濃淡電池が形成されます。

ステンレス鋼などの不動態化した金属は通常、酸素濃淡電池が形成されても不動態皮膜により問題視されるような腐食を起こすことはありませんが、海水など塩化物イオンが存在する場所で使用するとアノード側、つまりすきまの内部に塩化物イオンが移動し蓄積するので、すきま腐食がおこります。

防止対策としては異物を取り除くこと、そして、できる限りすきま部が存在しないような締結方法や接合方法を採用すること、材料本来の耐食性を向上させるために化学的あるいは物理的方法で金属の表面を耐食性に優れた物質で被覆するあるいは別の組成に変えることが必要です。クロムやニッケル、モリブデンなどを合金化すれば耐すきま腐食性は容易に得ることができます。

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