酸素濃淡電池|表面を科学する【株式会社ケミコート】

酸素濃淡電池

酸素濃淡電池とは、酸素濃度の差によって発生する起電力を利用した電池のことであり、金属腐食原因の一つになります。

鉄などは酸化によって腐食しますが、直接空気に触れていない部分でも酸素濃淡電池の原理により腐食してしまいます。金属が地中に埋まっていて、その一部が地中から飛び出ていると、飛び出している部分は常に酸素が周りにあり、酸素濃度が高い状態です。地中に埋まっている部分は酸素濃度が低いのですが、酸素濃度を合わせようとする働きが起こるため、酸化が起こり、腐食してしまいます。酸素の濃度差によって電池反応が起こっているためで、濃度差が大きいほど起電力も大きくなります。酸素が多くある部分は還元反応、酸素が少ない部分では酸化反応が起こります。筒状の金属では、筒の内部に腐食が起こります。

犠牲電極や外部電圧印加といった工夫を行い、電気化学的な腐食を抑えることができます。水道管やパイプラインには、このような工夫が施されています。

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