梨地仕上げ|表面を科学する【株式会社ケミコート】

梨地仕上げ

梨地仕上げ(なしぢしあげ)とは、金属の表面に微細な凹凸をつけて、ざらざらとした質感に仕上げる表面処理方法を言います。果実の梨の表面に似ていることからこう呼ばれます。梨地仕上げには、光沢、半光沢、無光沢の梨地があります。

梨地仕上げを行う目的は、質感や見た目をよくするなどのほかオイルのついた手で触ったときに滑りにくくするための滑り止め目的や、塗装や陽極酸化をする際の前処理などの目的で用いられています。また精密機械などの金属表面の摩擦抵抗を減らすために、「きさげ加工」という微細な凹凸をつける加工がほどこされる場合もあります。

金属表面を梨地仕上げ加工する方法には主に機械的な方法と化学的な方法があり、機械的な方法としては前述のきさげ加工のほかワイヤブラシにより金属表面を磨くワイヤブラシ法、微粒子を圧縮空気により表面に吹き付けるサンドブラスト法、細かい粒子を含んだ加工液を金属加工面に吹き付ける液体ホーニング法などがあります。化学的に梨地仕上げ加工を行う方法には、エッチングなどの化学腐食や電解腐食を用いる方法、分散めっき法などの電気メッキを用いた表面処理を行う方法などがあります。

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