促進耐候性試験
促進耐候性試験とは、製品の屋外での耐久性を短期間で評価するための試験です。太陽光や雨、温度変化といった実際の屋外環境を人工的に再現し、劣化を促進させます。自然環境下に置かれた工業製品は、時間の経過とともにいろいろな変化(劣化)が起こります。塗装された製品は、使用環境により程度は異なりますが、塗膜が劣化してさまざまな変化がおきます。自然環境で変化の様子を調査するのは時間がかかるため、人工的に作り出した環境下で変化を調査して、製品の開発や改良をスピードアップすることを目的としています。
太陽光線を再現する光源は主に3つあります。自然の太陽光にかなり近いキセノンランプ、古くから使われているサンシャインカーボン、強い紫外線を照射できるメタルハライドランプです。
そのほか、温度や湿度を変化させる設備や雨を再現するシャワーも使用され、両方を組み合わせて結露の状態を作り出すことも可能です。また、製品によっては酸性雨などの特殊な環境の再現も検討されます。このような人工的な環境で製品(部品)の変化を促進させることで、製造技術や安全性についての確認に要する時間の短縮化が可能です。