水素脆性|表面を科学する【株式会社ケミコート】

水素脆性

高張力綱やアルミニウム、チタンなどの金属素材で起きる現象のことで、金属素材中に水素が入り込むことで脆化(可塑性や延性の低下)が発生する現象のことです。この水性脆性の原因となる水素は、金属素材の精錬の段階から内部に入り込んでいる場合もあります。

この水素脆性に起因する金属素材の割れに至る過程は、さまざまあります。例として、金属素材が腐食する際に発生した水素ガスが金属素材内部の空洞に集まって素材内部で圧力が上昇して割れに繋がったり、金属内部の水素が金属結晶の欠陥部分に吸着してもろくなり割れてしまうといったことが考えられます。

水素脆性による破壊は、古くから鋼の強度低下の問題として認識されています。しかし、水素脆性に関する影響因子は複数あり、現在のところ全てが解明されておらず、本質については未解明となっています。水素を燃料にして駆動しているロケットのエンジンや自動車のエンジン開発時にも、水素脆性は大きな問題にもなっています。

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