環境に優しい新型皮膜化成剤No.ZRシリーズ
ケミコートNo.ZRシリーズはジルコニウムを主成分とする非晶質の防錆皮膜を形成します。リン酸塩皮膜化成剤に変わる新規の環境配慮型皮膜化成剤です。
1.処理工程について
従来のリン酸亜鉛皮膜は皮膜化成時間を短縮、緻密な皮膜結晶を得る為に、表面調整が不可欠です。
ケミコートNo.ZRシリーズは非晶質の防錆皮膜を形成します。表面調整工程が不要で、処理工程の短縮が可能です。
2.処理可能な材質について
従来のリン酸亜鉛皮膜は主な処理材は鉄です。アルミ共用タイプもありますが、処理量が多い場合、液のバランスが崩れ、劣化しやすい傾向となります。
ケミコートNo.ZRシリーズは鉄とアルミ共用が可能な皮膜剤であり、通常管理で処理液の性能が劣化することはありません。
3.皮膜液管理について
従来のリン酸亜鉛皮膜は全酸度、遊離酸度と促進剤濃度で管理します。特に遊離酸度と促進剤濃度を適正に管理しないと皮膜品質低下の原因になります。管理項目は全て人による測定項目で、現場管理者が測定方法を習得しなければなりません。
ケミコートNo.ZRシリーズは全酸度とpHだけで管理ができます。全酸度の管理範囲が広く、リン酸亜鉛皮膜剤の酸度管理より簡単です。pHは、pHメーターやpH紙で簡単に測定ができます。
4.耐食性について
ケミコートNo.ZRシリーズはリン酸亜鉛系皮膜と同等の耐食性能があります。
5.排水処理及びスラッジについて
リン酸亜鉛皮膜剤は多くの成分が排水規制を受けます。ケミコートNo.ZRシリーズは排水規制を受ける重金属が含まれておりませんので、排水負荷を軽減できます。更に、ケミコートの節水設備、蒸発濃縮装置と併用すれば、無排水化が可能です。
排水含有元素
ケミコートNo.ZRシリーズは、当社リン酸亜鉛皮膜剤より含水スラッジ量を約80%低減可能です。
6.薬剤の切替について
リン酸亜鉛皮膜剤からジルコニウム皮膜剤(No.ZRシリーズ)へ変更する場合、脱脂、水洗、乾燥工程を変える必要はありません。
表面調整は使用しません。
皮膜化成工程については、薬剤切り替えのために十分な槽内清掃メンテナンスが必要です。
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